いっせい地方選挙 「平和で明るい神奈川県政をつくる会」神奈川県知事選、岡本 はじめ候補に聞く
「平和で明るい神奈川県政をつくる会」は、神奈川県知事選(3月26日告示、4月12日投票)に同会代表委員の岡本はじめさん(69)を=無所属・新、日本共産党推薦=を擁立すると発表(2月9日)しました。岡本予定候補に県政転換への意気込みを聞きました。
危険な安倍首相に同調
―黒岩祐治知事をどのように評価しますか。
岡本 私は9条(戦争放棄)、25条(生存権)をはじめ、憲法が全面的に活きる社会をめざして、運動や研究を行ってきました。その立場から、危険な安倍首相と、それに同調する黒岩知事を放置することはできません。
黒岩知事は、昨年7月の記者会見で、安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する「閣議決定」を強行したことを肯定しました。オスプレイの厚木基地(大和、綾瀬両市)飛来や原発の再稼働を容認するなど、暴走政治を県に押し付ける立場です。
「緊急財政対策」と称して、全ての県有施設や補助金の見直し、廃止・削減を推進してきました。女性の自立を支援する「女性センター」の移転、規模縮小や、ボランティア、サークルの交流、学習の場でもある「県民センター」の縮小を計画しています。
「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」「さがみロボット産業特区」で、医療・労働分野の規制緩和を行い、企業が世界で一番活動しやすい国をつくる突破口を、県民と労働者の犠牲で開こうとしています。
子育て・教育にも冷たい県政です。県内の保育所整備率は、2012年4月時点で全国最下位です。小・中学校では、教員1人あたりの児童・生徒数が全国最多となるなど、ゆきとどいた教育環境になっていません。
子育て・教育安心の県政に
―知事になって改革したいことは何ですか。
岡本 沖縄と連帯し、原子力空母の横須賀母港化撤回や、オスプレイの飛来・拠点化の中止を日米両政府に働きかけます。
雇用問題では、公契約条例を制定し、当面時給1000円以上をめざします。そして、この条例が事実上の地域の最低賃金となるよう企業に働きかけ、中小企業への支援を抜本的に強化します。若者の使い捨てを許さないため、「ブラック企業規制条例」を制定します。
子育て・教育では、市町村とも協力して、認可保育所を増設したり、子どもの医療費無料化を中学校卒業まで引き上げます。35人学級は県独自に早期に実現します。中学校給食の実施、高校の耐震化、特別支援学校の充実などもすすめます。
これらの財源は、研究所などを建設した大企業に助成する「インベスト神奈川」など大企業向け施策や、自動車専用道路網の整備など不要不急の大規模公共工事をやめ、基金を取り崩して生みだします。
原点は平和と労働運動
―活動の原点を教えてください。
岡本 活動の原点は、平和と労働運動です。
私は、戦争末期の1945年、父親の仕事の関係で中国鞍山(あんざん)で生まれ、敗戦で帰国しました。高校に進学しましたが、多くの人は進学できず集団で就職する状況に、「自分たちだけが幸せで良いのか」と疑問を持ちました。
浪人中は、アメリカが北ベトナムへの空爆を開始したことに対し、「罪のない人が殺されている。何とかしなければならない」との思いを強めました。東京大学に入学し、ベトナム戦争反対の学生運動にも加わりました。
大学卒業後は、日本冶金工業の川崎製造所に就職し、3交代勤務を経験しました。退職後は、かながわ総合科学研究所の設立や神奈川県労働組合総連合の結成に参加するなど、労働運動にかかわってきました。
知事選勝利に全力
―県知事選に向けた決意を聞かせてください。
岡本 川崎市長選挙に2回立候補し、多くの市民から支持を得ました。今回、平和で明るい県政をつくる会のみなさんから熱心な要請を受け、知事選に挑戦することにしました。
憲法が輝き、県民一人ひとりが大切にされる県政を実現するため、全力で奮闘する決意です。
岡本はじめ | 2015年神奈川県知事選挙 http://www.akarui-kanagawa.jp/
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<略歴> 1945年、中国(現在の鞍山市)生まれ。東京大学工学部冶金学科卒業。日本冶金工業入社。現在、かながわ総合政策研究センター理事、医療法人監事。
2015年2月15日(第2300)号より