2014年10月26日(第2285)号

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「子ども・障害者の医療費を無料に」ベビーカー押しながらママたちが訴え

 「医療費無料にしてください」「医療費無料は世界の流れ」―。リズムに乗ったコールが10月16日、神奈川県庁や横浜市役所の周辺に響きました。子どもと障害者の医療費無料化を求めたパレード。「県こどもの医療費無料化を求める連絡会」「これからの障害者と患者の福祉・医療を考える連絡会」「県社会保障推進協議会」の3団体が呼びかけたもの。参加者は約100人になりました。

今こそ9条 in 川崎「戦争をする国にさせないぞ!」9条かながわ大集会に1600人

 エポックなかはらを中心に10月13日、川崎市内で「あなたは戦争をする国を許しますか? 今こそ9条in川崎」9条かながわ大集会が開かれ、1600人が参加しました。

 午前中は8つの分科会と一つのフィールドワークが5つの会場で開催。溝の口のてくのかわさきでは、フェリス女学院大学教授の井上恵美子氏による「日本軍『慰安婦』問題と人権」。会場は、開場前に満杯になる盛況ぶり。同じ建物で行なわれた川岸卓哉氏による「若者と憲法」は余裕があったようです。
 高津市民館の慶應大学名誉教授の小林節氏による「『改憲派』も怒る『壊憲』とは……」も満員で鍵がかけられたほど。さらに、隣の仲築間卓蔵・阿部裕両氏による「憲法とマスコミ」も満員でした。
 「憲法と教育」の分科会では、育鵬社版歴史教科書を使った日露戦争についての模擬授業が行なわれました。その後、横浜市の小学校で行なわれた「竹島問題」(絵本)の読み聞かせで何があったか、が語られました。
 子どもたちが相手国の人びとや戦争に反対した人びとの思いを無視し、戦争賛美が刷り込まれて行く過程が非常に恐ろしく感じました。次いで、高校日本史教科書で実教出版の教科書が排除された問題が県立高校と川崎市立高校について報告されました。最後に、教科書全国ネット事務局長の俵義文氏が、これらの問題の背景になっている安倍政権の教育政策について解説し、闘いの展望について語りました。

川崎市の「財政が厳しい」は偽り
――論戦の到達点 下
日本共産党川崎市議団

政令都市トップクラスの財政力

 2010年8月にも「川崎市の今後10年間の収支見通し」が出されました。
 「地方財政について優れた見識を有する」4人の大学教授らを委員とした「川崎市の財政に関する研究会」が中心となったもので、財政局が事務局となり、原則公開の会議で開かれ、算定方法も詳細に示した報告書は、約20ページにも及ぶものでした。
 ここでは、11年以降の歳入について、「普通交付税は引き続き不交付」のままで収支見通しを計算。川崎市は09年、10年とも財政力指数は1・0を超え、地方交付税の不交付団体となっており、11年~13年は交付団体でしたが、0・997、0・996、0・995と政令市の中ではトップクラスでした。にもかかわらず、今後10年間の収支見通しで1545億円から2176億円の不足額が生じるとしました。
 しかし、実際の推移は、11年の不足額予想154億円に対し108億円と46億円縮減され、12年度は149億円が95億円となり、54億円縮減。13年は174億円が60億円で114億円減、14年は157億円の予想が当初予算ではゼロとなり、収支不足は解消される見通しでした。
 毎年150億円以上の収支不足の予測が数年で大幅に減りました。「地方財政について優れた見識を有する大学教授」らが分析した「収支見通し」でさえ、大幅な見通し違いが生じたわけです。
 今回の報告書は、わずか7ページ。しかも、算定方式は示さないままでした。この推計が「行革」「総合計画」の基礎になっていくわけです。このことをもってしても「財政が厳しい」ことを強調するにしてはあまりにも稚拙・不誠実なものといわなければなりません。
 来年度の地方交付税は約10億円と見込まれていますが、不交付団体になるかも知れないと言われています。10億円しか交付税がこないというのは、収入額(基準財政収入額)と支出額(基準財政需要額)の差が今年は102億円あったが、来年度は10億円しかないということに過ぎません。
 実際、川崎市は来年度以降、財政力指数が限りなく1・0で、政令市の中でトップクラスです。この点は市長も認めざるを得ませんでした。