2014年12月28日・2015年1月4日(第2294)号
「魅せる神奈川」館長訪問・音楽編
新年からの新連載「魅せる神奈川 館長訪問」音楽編の第1回は、横浜みなとみらいホール館長で、作曲家の池辺晋一郎さん(71)。音楽活動を通じて平和の願いを発信しています。
箱根駅伝、駒・青・明の3強に 早・東洋が絡む展開に
県内勢
5強の一角崩す勢いの東海大
神大、國學院、日体大はシード争い
箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)は、2日、3日に行われます。91回大会は、シード10校と予選を通過した10校、さらにオープン参加の1チームの20校1チームが走ります。県下に陸上競技長距離ブロックを置く出場校は、前回3位の日体大、5位の青山学院、予選会1位の神大、2位の國學院、3位の東海大の5校です。青山学院の初優勝なるか、どの大学がシード入りするか、今大会も激戦模様です。
KANAGAWA
神奈川
名画を巡る旅
田中岑《祭壇・黄》(川崎市市民ミュージアム蔵)
田中岑は1938年に油絵を始め、早くも40年には第10回独立展(東京都美術館)に入選、42年に初個展を開催しますが、同年に部隊に配属され、44年に中国へ出兵し敗戦を迎えます。
46年4月の第15回独立美術協会展に出品、敗戦後の混乱の時代も旺盛に油絵を描き、自由美術家協会、読売アンデパンダン、春陽会などで果敢に発表を繰り返します。
従来の日本の美術研究では、権威的な日展と岡本太郎に代表される無所属の展覧会が対立する中、田中が所属する団体のような公募展は閉鎖的な仲間内で賞を与え合うところだと認識されて、ほとんど注目されません。一概にそうとは言えませんが、このような傾向の中で、田中の描くことへの探求は確かに稀であるといえます。
57年、第1回安井賞を《海辺》で受賞。田中は国際美術展、国内外の美術館の企画展で徐々に評価されますが、個展を欠かすことはありませんでした。56年に川崎市内に建てたアトリエで、今年4月12日に永眠します。田中の戦前から戦後、現代に至る描くことの探求は、土方定一の美術界と格闘する姿に重なります。